食品添加物について学べる本を読んでみた感想と、本の概要をご紹介します。

食品添加物は気になりますが、全部避けることはほぼ不可能です!
どの添加物を避ければ良いのでしょうか?
『「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』の概要
2021年1月15日現在、日本の食品添加物の数は829品目あるそうです。(厚労省ホームページより)
書籍『「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』では、160種類の添加物について、危険度を分類して解説されています。
もちろん、厚生労働省は認可したすべての食品添加物を「安全」としているので、本書の危険度分類は著者の渡辺雄二氏が独自に判断したものです。
第1章から第3章では食品別に危険度が分類されていて、使用されている添加物の種類や危険度の理由が解説されています。
- 第1章:「食べてはいけない」添加物の食品 ×
- 第2章:「食べてはいけない」と「食べていい」の中間の添加物の食品 △
- 第3章:「食べてもいい」添加物および無添加の食品 ○
各章にとりあげられている飲食物は、それぞれ「主食系」「加工食品」「生鮮食品」「お菓子」「飲みもの」「調味料」に分類して掲載されています。
具体的な飲食物の名前が挙げられ、カラー写真も載っています。
例えば、第1章(食べてはいけない添加物の食品)の「加工食品」の項に掲載されている「たらこ・明太子」の解説を読むと、発色剤の亜硝酸Naが使われているために「食べてはいけない」に分類されていることわかります。
しかし、世の中には無添加の「たらこ・明太子」も存在します。
つまり、ここに挙げられている添加物は、その食品にはその添加物が含まれている場合が多いというだけで、すべてがダメという意味ではありません。
第4章には、「食品添加物早わかりリスト」が掲載されています。
添加物の名前を50音順に解説しているので、知りたい添加物について調べる辞書として使用できます。
各添加物の名前の上には、危険度を示すマークが付いています。
添加物の危険度も、「食べてはいけない」「食べてもいい」「中間」の3段階に分類されています。
第5章は、「食品添加物の基礎の基礎知識」と題して、食品添加物に関して知っておきたい基本的な情報がまとめられています。
『「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』を読んでみた感想
この本を初めて読んだときに、まず驚いたことは、食品添加物の多さです。
日本人の大人は、1年間に主な添加物だけでも7kg以上も摂取している計算になるそうです。
「添加物を気にしていたらきりがない」とか、「添加物を避けていたら食べるものが無くなる」という理由で、あきらめている人が多いのもわかりますね。
しかし、添加物を控えることをあきらめてしまうと、本来は体に入れる必要のない化学物質などを、年間7kg以上食べてしまうことになるわけです。
「安全性が確認されているのだから良いのでは?」と言う意見もあります。
しかし、厚生労働省のいう「安全」とは、決められたテストに合格したという類のモノです。
いわば、「一定の」安全性が確認されているのに過ぎません。
医薬品の安全性も似たようなものですが、医薬品は「病気の治療のために仕方なく服用するモノ」ですよね。
リスクよりベネフィットが上回ると予想されるから、一定の安全性が確認されたその薬を服用するわけです。
ところが、食品添加物は私たちの健康に役立つわけでもないのに、「食品に美味しそうな色を付ける」とか、「日持ちをさせる」などの理由だけで添加されているモノです。
少なくとも、食品添加物を積極的に摂取したい理由はありません。
一方で、この本に書かれているような「動物に大量に与えたら害が出た≒危険」という判断に疑問を呈する意見もあります。
安全性が確認されている医薬品も大量に投与すれば毒になり得るわけですから、食品添加物でも同じことが言えるわけです。
しかし、一般消費者が「食品添加物の摂取を減らしたい」と思ったときに、より「あやしい」モノから控えていくという考え方は、合理的ともいえます。
私の場合、この本を読んで自分が「あやしい」と感じた添加物の摂取を、できる範囲で減らしていきたいと思いました。
この本を読んで、もう一つ私が驚いたことは、名前の印象で「安全そう」だと思っていた食品添加物が、そうでもなかったということ。
例えば、「カラメル色素なんて、砂糖を焦がしたカラメルでしょ?」と思い込んでいたのですが、「それだけではない」ということを初めて知りました。
最終章には、食品添加物全般についての解説や表示方法についての解説があって、大変勉強になりました。
最後に

この本を初めて読んだのは、何年も前のことです。
一度読んだだけでは覚えられないので、気になるところを時々読み返しています。
辞書のように、添加物の名前から調べたりできるので便利です!

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