婦人科 腹腔鏡手術の体験記|子宮全摘出&卵巣嚢胞

ピンクの花健康
ユリコ
ユリコ

婦人科で腹腔鏡手術を受けました!
体験記を公開します。

スポンサーリンク

病名・病状|子宮腺筋症&卵巣嚢胞

病名
  • 子宮腺筋症
  • 卵巣子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)

子宮腺筋症は軽症。

チョコレート嚢胞は両側の卵巣に発症していました。

子宮内膜症のため、子宮と腸の癒着がひどかったようです。

手術の内容|メインは腹腔鏡下膣式子宮全摘術

手術の内容
  • 子宮全摘出
  • 左卵巣摘出
  • 右卵巣の嚢胞摘出
  • 卵管摘出(両側)

卵巣は、片方温存することにしました。
嚢胞が大きかった左側の卵巣を摘出し、右側は嚢胞のみを摘出しました。

卵管は残す必要がないので、左右とも摘出しました。
卵管を摘出すると、卵巣癌の発症をある程度予防できるそうです。

メインの手術名は「腹腔鏡下膣式子宮全摘術」
手術時間は約4時間
出血量は560ml(輸血なし)でした

スポンサーリンク

婦人科 腹腔鏡手術体験記録

手術前日(入院1日目)

手術前日(入院1日目)の概要
  • 入院受付(午前10時)
  • 麻酔科医による麻酔の説明・麻酔同意書にサイン
  • 看護師による臍部の清掃
  • ふくらはぎのサイズ計測(弾性ストッキングのサイズ確認のため)
  • 腹部のエコー検査
  • 経口補水液(OS-1)を購入し、決められた時間内に飲用

入院当日は家族に付き添ってもらい、荷物を運んでもらいました。
コロナ禍のため、家族の付き添いは病棟の入り口までで、病棟内には入れないとのこと。

病棟に入るとすぐに担当の看護師さんがやって来て、病室まで案内してくれました。
病室は希望通り、シャワーとトイレ付きの個室に入ることができました。

看護師さんに病室や入院生活の説明を受けた後は、荷物をあれこれ棚にしまったり、生活用品を使いやすいようにセッティングしたりして過ごしました。
その合間に、薬剤師さんが入院中に服用する薬を持って説明しに来てくれました。

渡された薬は3種類↓

  • 下剤(センノシド2錠)→手術前日の寝る前に服用する
  • 痛み止め(ロキソプロフェン)
  • 腸の動きを良くする漢方薬(大建中湯)→術後の腸閉塞予防のため

手術の時に着用する手術着と、血栓予防の弾性ストッキングは、サイズ計測後に看護師さんが持ってきてくれました。

午後に病棟の診察室に呼ばれ、腹部のエコー検査を受けました。
主治医ではなく、知らない先生達…
子宮と卵巣を診ている様子でしたが、特に詳しい説明はありませんでした。
「記念に…」と言って、エコー写真を2枚くれました。

昼食と夕食は通常の食事でした。
ほぼ完食。
下剤は夜21時ちょっと前に服用しました。
夜21時以降は絶飲食です。水もダメ。
代わりに経口補水液を飲む『術前経口補水液療法』の指示が出ました。
私の場合、経口補水液を最低1本(500mL)~最大3本、翌日の朝6時30分までにゆっくり飲むように指示されました。
経口補水液(OS-1)は、病院の売店に自分で買いに行きました。
3本も飲めないと思い、2本購入。
消灯時間の21時から飲みはじめ、1本飲み終わった時点で就床しました。

スポンサーリンク

手術当日(入院2日目)

手術当日(入院2日目)の概要
  • 手術の準備(シャワー浴、更衣)
  • 手術室へ歩いて移動
  • 手術開始(AM11時頃)
  • 手術終了(PM15時頃)
  • 帰室(推定PM16時30分頃)
  • 飲水開始・酸素マスクはずす(推定PM19時頃)

環境が変わるとよく眠れないタチなので、早々に起床し、2本目の経口補水液を飲みました。
指示された時間(6時30分)までに、2本目も飲み切ることができました。

前日の下剤の影響で、やや下痢気味…
手術当日の坐薬の使用は無し。
手術当日に排便が無い場合は、下剤の坐薬(レシカルボン)を使用する予定でした。

8:30頃にシャワーを浴びて、軽く体を洗いました。

9:30頃、看護師さんに促されて手術着に着替え、血栓予防の弾性ストッキングをはきました。

10:00頃、右手に点滴の管が挿入されました。
実際の点滴は手術室で開始されます。

手術の順番は2番目だったので、1番目の手術が終わったら呼ばれるとのこと。
予定は11時くらい。
付き添いの家族には10時頃病院に来てもらいましたが、病棟には入れず、控室で待っていたようです。

10:30頃、看護師さんに「15分後に手術室へ移動するので、トイレを済ませて家族を呼んでください」と言われました。
言われた通り、トイレを済ませ、自分で家族に連絡しました。

10:45頃、看護師さんと一緒に手術室へ歩いて移動。
病棟の入り口で待っていた家族に簡易金庫(引き出し)の鍵を預けました。
家族は手術が終わるまで病院内で待つように言われ、呼び出し用の電話機が渡されたそうです。

手術室に到着すると、確認のため「氏名・生年月日・手術内容」を自分で言います。
指示されて持って来た持ち物を預け、渡された帽子かぶり、手術室の中に入りました。

手術室へ持って行くように指示されていたものは、
「深ばきのショーツ1枚」と「夜用ナプキン1枚」
私の場合は眼鏡をかけていたので、「メガネケース」も。
これらを小さな手提げ袋に入れて持って行きました。

手術室の中は、「最先端!」な雰囲気。
広くて、白くて、きれいで、無機質。

手術台に自分で上がり、横になった後は「お任せ状態」で、意外と緊張しませんでした。

酸素マスクが付けられた後、ゆっくり静脈から麻酔薬が入れられます。
「何秒で眠くなるのかな~」などど思っているうちに、意識を失っていました。

手術が終わって目が覚めたときは、あまり痛みは感じませんでした。
ただ、目が開けにくく、体も動かしにくいので、周りの様子がよくわかりません。
徐々に痛くなってきましたが、声も出し辛く、我慢しているうちに激痛になっていきました。
スタッフの話声は聞こえるのですが、そばに来て話しかけたりされないので、ただ耐えるしかありませんでした。
このときの辛さはトラウマレベル…

しばらくしてから、スタッフがそばに来て話しかけてくれたので、声をしぼり出して「痛い、痛い…」と訴えると、痛み止めの静脈注射のボタンを渡されて、痛くなったら押すようにと説明されました。
それから、たぶん、寝ていた台ごとガラガラと移動して、自分の病室に戻ってきました。
おそらくその時に、さらに他の痛み止めを投与してくれた様子で、痛みが治まってきました。

帰室後、家族1人だけ面会が許されて来てくれました。
コロナ禍なので、面会の制限時間は10分。
いろいろ話しかけてくれましたが、「うん、うん」と返事をするのがやっとでした。

次に気が付いた時には、看護師さんが酸素マスクを外してくれて、水を少量飲ませてくれました。
寝返りをうってよいと言われましたが、いろいろなものが体につながれていて、お腹の傷も痛むので、ほとんど動けませんでした。
右手に痛み止めのボタン、左手にはナースコールのボタンが握らされており、手を離すとどこかにいってしまいそうで怖かったです。

その後はウトウトしたり、目を覚ましたりの繰り返しで、なかなか時間が経たず、看護師さんが様子を見に来る度に「今、何時ですか?」と訊いていました。

とにかく、仰向けのままで、ほとんど動けずに朝を待つのがとても辛かったです。

【手術後、体に付いているもの】
  • 酸素マスク
    →術後数時間後に外された
  • 尿道カテーテル+尿バッグ
    →手術の翌日に抜去
  • ドレーンの管+排液バッグ
    →手術の翌々日に抜去
  • 点滴のライン
    →手術翌日の点滴後に一旦抜去
  • 痛み止めの静注ポンプとボタン(IV-PCA)
    →手術翌日に抜去
  • 手術着
    →手術翌日にパジャマに着替える
  • 深ばきショーツと夜用ナプキン(手術前に渡したもの)
  • 弾性ストッキング
    →手術翌日の着替え時に脱がされる

*血栓予防のフットポンプは、手術中に使用したらしいのですが、麻酔から覚めた時にはすでに外されていました。

スポンサーリンク

術後1日目(入院3日目)

術後1日目(入院3日目)の概要
  • 採血、電動ベッドで上体を起こす、歯磨き
  • 更衣、清拭
  • 立って歩く練習の後、尿道カテーテル抜去
  • 痛み止めの静注ポンプとボタン(IV-PCA)を抜去
  • 点滴(ソルデム3A 500mL×2本)
  • 点滴終了後、点滴ライン抜去
  • 内服薬(ロキソプロフェンと大建中湯)服用開始
  • 昼から食事再開(五分粥)
予定外の出来事
  • 夜中に吐き気止め(メトクロプラミド)を点滴静注

朝7:30頃、看護師さんがやって来て、仰向けに寝たまま採血されました。
その後、電動ベッドで上体を起こしてくれて、やっと少し動けそうな感じ。
看護師さんが「歯を磨いてください」と言って、洗面台に置いてあった歯ブラシと歯磨き粉、水を入れたコップを持ってきてくれました。
言われるがまま、ベッド上で歯磨き。
前日から病室に置かれていたガーグルベース(うがい受け)を使って口をすすいで、少しスッキリしました。

朝食は無し。

9:00頃、回診。主治医の先生ではなく、婦人科部長の先生でした。

その後、看護師さんが体を拭いてくれて、パジャマに着替えさせてくれました。
痛み止めの静注ポンプは薬液がほぼ空になっていたらしく、抜去。
自分ではほとんどボタンを押した記憶が無いので、持続投与で多めに使われていたのでしょうか?
詳細は不明。
この時点では、吐き気の自覚症状無し。
看護師さんに補助されながら、ベッドから降りて、立って歩く練習をしました。
3歩ほど歩いてOKが出て、尿道カテーテルを抜いてもらえました。
今後は病室内を自由に歩いて良いとのこと。
ベッドに戻り、その日に予定されていた点滴(ソルデム3A500mL×2本)の投与が開始されました。

昼から食事再開。
五分粥と普通のおかずが出されました。
数口食べてみましたが、全く食欲が出ず、ほとんど残してしまいました。
水もあまり飲めず…
このころから、なんとなく吐き気のような気持ち悪さを自覚し始めました。
内服薬も、錠剤のロキソプロフェンは飲めましたが、顆粒の大建中湯は飲む気が起こりませんでした。

午後になって、点滴終了。
点滴ラインも抜去してもらえました。

徐々に、腹部の張りと胃の気持ち悪さが気になってきました。
横になると苦しいのでベッドに座っていましたが、居心地が悪く落ち着きませんでした。

夕食は全粥と普通のおかず、果物(みかん)。
みかんだけは無理して食べましたが、他はほとんど残してしまいました。

夜になると、いよいよお腹の張りがひどくなってきました。
お腹の張りがひどいのに、手術後1度もガスが出ていない…
これはマズイと思い、消灯前に慌てて大建中湯を服用。
消灯後もお腹が苦しくて横になれず、ベッドに座って耐えていました。

結局、夜中にナースコールをし、色々相談した結果、吐き気止めの点滴をしてもらうことにしました。
このまま座っているわけにもいかないので、何とかベッドに横になりました。
横になると、お腹の張りで胃が圧迫されるような感じになり、さらに吐き気が…
置かれていたガーグルベースを手にとって吐こうとしましたが、ほとんど飲食していないせいか何も出てきませんでした。

点滴は15分ほどで終了。
効いた感じはしませんでしたが、徐々に仰向けの姿勢に慣れて、落ち着いてきました。

スポンサーリンク

術後2日目(入院4日目)

術後2日目(入院4日目)の概要
  • ドレーン抜去・縫合
予定外の出来事
  • 腹部レントゲン検査(腸の状態を診るため)
  • 点滴(ビーフリード1L、ラクトリンゲル500mL、ソルデム3A500mL)

朝になると、ようやくガスが出始めたため、お腹の張りと吐き気は徐々に治まってきました。
主治医が来てくれて、昨夜の症状を確認したうえで、腸の検査をしてくれることになりました。
そのため、朝食は無し。
万一、腸閉塞になった場合、絶飲食の必要があるので、水も痛み止めを飲む時だけ飲みました。

9:00頃、看護助手さんが車椅子に乗せてくれて、レントゲン室まで連れていってくれました。
パジャマで、ドレーンの排液バッグが入ったポーチを首から下げたまま…
少し恥ずかしかったです。
まだ良く動けないので、看護助手さんとレントゲン技師さんに補助してもらいながら、立位と仰臥位で腹部のレントゲンを撮ってもらいました。

病室に戻ってしばらくして、再度、主治医が来室。
レントゲンの結果、大きな問題はなかったらしく、少しづつ飲んだり食べたりしてみるようにとのこと。
腸にガスが多く停滞しているので、症状はそれが原因だった様子。

まだあまり食べられないと思われるので、その日は点滴で栄養と水分を補ってもらえることになりました。

10:00頃、点滴開始。
メインはビーフリード、側管からラクトリンゲル。
ラクトリンゲル終了後は、側管からソルデム3Aが投与されました。
昨夜、吐き気止めの点滴をした時にとったルートから点滴。(左手)

10:30頃、診察室に呼ばれ、ドレーンを抜去してもらえました。
主治医とは別の執刀医の先生。
管を抜く時、思ったより痛かったので、思わず「痛い!」と言ってしまいました。
さらに、縫合するために局所麻酔をしたのにもかかわらず、縫合時にも「痛い!」…
縫合した上から、テープを貼ってもらい、終了。
やっと排液バッグから解放されて、身軽になれました。

昼食は普通のご飯(150g)と、おかず。
吐き気は治まっていたものの、あまり食べられませんでした。
水はだいぶ飲めるようになってきました。

午後に看護師さんから、退院後の生活についての説明を受けました。

夕食は普通のご飯(150g)と、おかず、果物(オレンジ)。
オレンジのみ完食。
他はやはりあまり食べられませんでした。

メインの点滴が終わっても、側管の点滴がなかなか終わらず…
看護師さんが、側管の残りの点滴をメインに付け替えてくれました。
しばらくして、ようやく点滴終了。
看護師さんが生理食塩水で点滴の管をロックしようとすると…
どうやら、詰まってしまった様子。
すると看護師さん、今度はロック用のヘパリン(血が固まるのを防ぐ薬)を持ってきて試みますが…
やはりロックできず、あえなく点滴の管を抜去することになりました。
しかし、おかげで体に付いていた全ての管が取り除かれ、シャワーの許可もいただけました。
その日のうちにシャワーを浴びたかったのですが、消灯時間が迫っていたので、翌日シャワーを浴びることにしました。

21時消灯。
体調は回復してきたものの、この日も眠れず。
23時に見回りに来た看護師さんに相談し、眠剤(ブロチゾラム)をもらいました。
眠剤を飲んでしばらく横になっていると、いつの間にか眠ることができました。

スポンサーリンク

術後3日目(入院5日目)

この日は特別な予定は無し。

朝5時頃目が覚めました。
入院してから初めてマトモに眠れた感じがしました。
さらに、術後初めてお通じがありました。

朝食は全粥と普通のおかず。
昨日、あまり食べられなかったので、全粥に戻してくれたようです。
もう点滴は嫌なので、食べられるだけ食べました。(半分弱くらい?)
水も飲めるし、もう大丈夫そう。
点滴は無しになりました。

午前中に早速シャワーを浴びました。
体がうまく動かせず、洗髪が大変でしたが、術後初のシャワーでサッパリしました。

昼食と夕食も全粥と普通のおかず。
少しずつですが、食欲も回復してきました。

21時消灯。
この日も夜中に眠剤をもらって寝ました。

術後4日目(入院6日目)

術後4日目(入院6日目)の概要
  • 腎臓の超音波検査

あいかわらず、朝食は全粥と普通のおかず。
食事は半分くらいは食べられるようになってきました。

この日は午前中に腎臓の超音波検査があるとのこと。
10:30頃に診察室に呼ばれました。
検査時間はほんの5分程度。
特に異常は無かったようです。

昼食も全粥と普通のおかず。

その後は特にすることもなく、ずっと座っているのも疲れるので、時々病室内でウォーキング(?)をしたりして過ごしました。

明日退院予定なので、夕食から普通のご飯になりました。
ご飯は少なめにしてもらって、100g。
半分以上は食べられたと思います。

21時消灯。
この日も23時頃に眠剤をもらって寝ました。

スポンサーリンク

術後5日目(入院7日目)/退院日

術後5日目(入院7日目)/退院日の概要
  • 採血
  • 退院時診察(内診)
  • 退院

朝、看護師さんが来て、採血をされました。

9:00頃、退院時診察のため診察室へ。
主治医ではなく、婦人科部長先生でした。
まずは縫合してあったドレーン痕の抜糸をしてもらいました。
その後、内診。
内診時に突然出血したものの、問題ないと言われました。
退院後に服用する薬(入院時と同じもの)を処方してもらい、終了。

病室に戻ってしばらくすると、薬剤師さんが退院時処方薬の説明をしに来てくれました。

9:40頃、今度は栄養士さんが栄養指導のため来室。
「腸閉塞予防のための食事の注意点」を説明してくれました。

10:00頃家族が迎えに来てくれました。
コロナ禍のため、病棟に入れてもらえたのは1人のみ。
病室で一緒に会計処理が終わるのを待ちました。

10:00過ぎに会計担当の方が来室。
「入院診療費等連絡票」をもらい、病室を出ました。

病室を出てから、スタッフステーションにいた看護師さんに挨拶をして病棟を出ました。

院内薬局窓口で退院時処方薬を受け取り、自動支払機で支払いを済ませ、ようやく病院の外に出ることができました。

まとめ

入院中、お医者さんや看護師さんをはじめ、病院スタッフの方々が本当に親切にしてくださいました。

ユリコ
ユリコ

皆さん、本当にありがとうございました!

タイトルとURLをコピーしました